栃木県護国神社

軍隊調理法 料理法


カレー汁の作り方

1:材料の準備と切り方。

軍隊調理法
(上の写真は6人分の材料です)

材料(一人分)

牛肉(または豚肉、兎肉、羊肉、鳥肉、貝類)70g
馬鈴薯(じゃがいも)100g
人参20g
玉葱80g
小麦粉10g
カレー粉1g
食塩少々
ラード5g
牛肉は細切れにする。じやがいもは2センチ角位に、人参は
小口切りにして、玉葱は縦四つ割りに切る。

2:油粉捏(カレールー)を作る

軍隊調理法
熱したラードに小麦粉を入れ、それを弱火でよくまぜてから
カレー粉をまぜあわせる。

注:小麦とラードを混ぜ合わせるとき、強火で焦がさないこ
と!

3:玉ねぎと肉を炒める

軍隊調理法
鍋にラードを少しひき、そこに牛肉と玉葱少しを入れて、肉
に色がつくまで炒める。
注:普通のカレーライスの作り方だと、肉・玉ねぎを炒めな
がら塩、コショーで味をつけるが、「軍隊調理法」通りの味
を再現してみるのでしたら、ここでは調味料は使いません。

4:野菜を煮込む

軍隊調理法
肉に焼色がついたら、約350mlの水を加え(これは一人分の
目安です、作る人数分で加減してください)まず人参を入れ
て火を通し、ついでじゃがいも、玉ねぎの順で鍋に入れ、食
塩で味をととのえます。

5:油粉捏(カレール―)を入れる

軍隊調理法

油粉捏(カレールー)を煮汁でよく溶き延ばしてから鍋に入
れて、よく混ぜる。

6:ルーを入れてから少々煮込んで出来あがり!!

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7:カレー汁の盛りつけ例

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※写真で使用した食器は、大東亜戦争末期に陸軍で使われて
いた汁椀です。
ひとくちメモ
小麦のとろみが口の中にひろがります。調味はカレー粉と塩
のみの至ってシンプルなものながら、立派なカレーになりま
す。従軍経験者だけではなく、60代位の方にもお母さんの作
ったカレーを思い起こさせる味であると思います。なお、レ
シピ通りに作ると、大体市販のカレールーの中辛より一寸甘
い味になります。ですから濃い味になれた若い方々には、一
寸ものたらないかもしれません。そのときにはカレー粉の量
を増やした上で、肉・玉ねぎを炒めるときにコショーと塩を入
れ、野菜を煮込むときにブイヨンを入れれば若者向けの味に
なります。カレーは栄養豊富なうえ、美味しいということで、
陸海軍で好まれた料理でした。ことに陸軍では、冬には体が
温まるうえ、とろみが汁をさめにくくする効果を持っていた
ことから、「温熱給食」に重宝されたといいます。

8:ライスカレーのできあがり

軍隊調理法
カレー汁を温かいご飯の上からかければライスカレー(カレ
ーライス)のできあがり!!なお、大東亜戦争中、国内で英
語の使用が忌まれてからは、ライスカレー転じて「辛味入汁
掛け飯」と呼ばれたということです。
注:カレーの横につけたご飯は白米のみですが、旧軍の兵舎
においては、主として米麦飯(米7分、麦3分)が供されてい
ました。これは栄養価の問題と、脚気予防のためであったと
いいます。(調理・文責、中山郁)



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