雑集煮(ごったに)のつくりかた |
1:材料の準備 |
(写真は二人分の食材です) 材料(一人分)豚肉、70グラム葉葱、100グラム 人参、20グラム 豆もやし、50グラム 澱粉、8グラム 砂糖、4グラム 醤油、20ミリリットル 食塩、少量 ※注:澱粉は片栗粉のこと。葉葱とは白葱に対して青葱といい、主に関西で作られている葱。九条葱などが有名です。 |
2:材料の切り方 |
豚肉は薄く細かく切り、葉葱は三ミリ位の小斜切りとし、人 参は薄く短冊切り、豆もやしは洗って水気を断っておきます。 |
3:豚肉を炒める |
鍋に油を敷き、油が熱くなったら豚肉を入れて色がつくまで 炒めます。 |
4:豚肉と人参を煮る |
豚肉が色付いたら鍋に人参を入れ、更に水を少量(2人分だ と大体600CC位が良いでしょう)入れ人参に火が通るまで 煮ます。 |
5:葱を入れる |
人参に火が通ったら、鍋に葱を入れる。 |
6:下味をつける |
葱を入れたら、先ず砂糖と食塩で下味をつけます。 |
7:醤油で味を整える |
更に醤油で味をととのえます。このあと、豆もやしと水溶き 片栗粉が入りますから、若干辛めにしておくとよいでしょう。 |
8:豆もやしを入れる |
味付けが終ったら、鍋に豆もやしを入れて火を通します。 |
9:とろみ付け |
最後に水溶きした片栗粉を入れ、汁にとろみをつければ完成 です。 |
10:完成 |
備考調味料は醤油と砂糖、塩しか使いませんが、汁に葉葱の滋味が染み出すのか、思ったよりも深い味が出ます。水加減が難 しいかもしれませんが、こればかりは『軍隊調理法』のレシ ピにも書いてありませんので仕方がありません。基本的に人 参、葱、もやしにかぶる程度の水を入れるようにすれば良い でしょう。見た目は中華あんかけのような出来あがりになり ます。因みに小説家の棟田博氏は、岡山の歩兵第10聯隊にい るときに出された雑集煮が好物になり、戦後も家庭で作って 楽しんでいたとのことです。但し、それは氏によると「豚の 小間切れと、うずら豆と、コンニャクと人参と豆もやしをご ったに煮たもの」であったといいます。雑集煮にもその土地 や季節により、いくつかのバージョンがあったのでしょう。 ともあれ、ご家庭にある、ありあわせの材料で作って楽しん でみてください。(調理・文責、中山郁) 棟田博『陸軍いちぜんめし物語』P18、平成6年、光人社 同『陸軍よもやま物語』P168、平成5年、光人社 |