小倉煮のつくりかた |
1:材料の準備 |
(写真は四人分の食材です) 材料の準備(一人分)小豆、20グラム砂糖、8グラム 食塩、少量 里芋(または南瓜)、200グラム 醤油、15ミリリットル 削り節、4グラム 注:本事例では里芋のかわりに南瓜(かぼちゃ)を用いました。 |
2:小豆を茹でる |
小豆は前日にさっと洗ってから食塩水に浸しておき、それか ら軟らかく茹でておきます。 注:前日から水に浸けてふくらませる意外に、調理当日に、直接水から茹であげることもできます。その場合、先ず鍋に小豆 と水を入れ、ひと沸かししてから一旦鍋の水を捨て、もう一 度水を入れなおしてから煮ます。これはアクを抜くためです。 |
3:里芋、又はかぼちゃの切り方 |
里芋、またはかぼちゃは食べやすい大きさに切っておきます。 |
4:里芋、又はかぼちゃを下茹でする |
里芋、又はかぼちゃを切ったら、火が通る程度に茹でておき ます。この際、後で再び煮ることを念頭に置いてください。 |
5:煮汁をつくる |
鍋に砂糖、醤油、削り節と、それらが浸る程度の水を入れて て火にかけます。 |
6:具を入れる |
汁が煮立ったら、里芋、またはかぼちゃと小豆を入れ、ひと 煮立ちしたら食塩を入れて味を調節し、(いうまでもなく、 食塩は甘味を引き立たせるために入れます)具に味が染み込 む程度まで煮たら完成です。 |
7:完成 |
備考いかにも田舎風の煮物ですが、食べ応えもあり、削り節のダシがよく利いていますので、存外上品な味に仕上がります。 小豆と根菜の煮物は各地方に見ることが出来ます。山形県の 羽黒修験(山伏)においては、昔の修行食のひとつに、小豆 と南瓜を味噌で煮たものが供されていたということです(戸 川安章『出羽修験の修行と生活』平成5年、佼成出版)。勿論 山伏食と兵隊のメンコ飯(兵食のスラング)とでは余り歴史 的なつながりはありませんが、ともに体力勝負の人達。彼ら を支えたのは、こうした素朴な煮物料理だったわけです。 (調理・文責、中山郁) |