シチューのつくりかた |
1:材料の準備 |
(写真は5人分の材料です) 材料の準備(一人分)開き鱈(または塩鮭、塩豚、牛肉、貝類)、50グラム削り節、4グラム 馬鈴薯、100グラム 玉葱、80グラム 人参、20グラム 小麦粉、10グラム ラード、10グラム 食塩、少量 胡椒、少量 ※注:本事例では鱈のすき身を使用しました。 |
2:鱈を切る |
干鱈は庖丁で切れる程度になるまで水に浸してから、1・5セ ンチ角に切ります。 |
3:野菜とルーの準備 |
馬鈴薯は乱切りに、玉葱は粗い千切りとし、人参は木口切り にしておきます。さらにラードを火にかけ、温まったら小麦 粉を入れてダマにならないようによく混ぜて油粉捏(ルー) を造っておきます。 |
4:鱈を煮る |
鍋に一人分約350ミリットルの水と鱈を入れてしばらく煮て から、汁の塩味を確かめ、辛いときは煮汁を捨てて水を加え たりして加減します(塩気が足りない場合はあとで食塩を入 れます)。味が定まったら削り節を入れます。 |
5:野菜を煮る |
削り節を入れたら続いて人参、馬鈴薯、玉葱の順に鍋に入れ 、火の通るまで煮ます。 |
6:味付けとルーの投入 |
野菜が煮えたら塩、胡椒で味付けをし、更に油粉捏(ルー) をスープでとかしてから鍋に流し込み、かきまぜて煮上げま す。 |
7:完成 |
※注:一般にシチューは堅い肉など粗悪な材料を長く煮て軟かく、かつ味をよくする料理です。また、本調理はパンの副食に適 しています。 備考備考「案ずるよりうむがやすし」ということわざがあります。『軍隊調理法』各メニューの中で、この一品ほどこの諺 が似合うものはありません。筆者はこのメニューを見た瞬間、 これはひどく不味そうだと思いました。なにせ具は鱈の開き だし、味付けは塩胡椒だけだし、ルーは小麦粉だけですから ねえ。ところが、やってみるとなかなか美味しいのです!!! 味付けはシンプルなのですが、そのシンプルさがかえって素 朴な美味しさというのか、材料の旨味を引き出すようです。 とくに、鱈の味と削り節から、よいダシがとれ、スープの味 を引き締めています。スープの色はルーの炒め具合によって 替わります。油と混ぜる程度にするならホワイトソース風に なりますし、狐色になるまでよく炒るのなら、ドミグラソー ス風になりましょう。いずれにしても、小麦のもっさり感は なく、よく味のついたソース、という感じに仕上がります。 また、油を控えたいのなら、ルーの代りに小麦を水溶きして 流し込み、とろみを付けるということもできます。なお、肉 を使っても美味しく仕上がりましょうし、砂糖と醤油で味を つければ和風シチューとなりましょう(そうして調理した事 例もあるとのことです)。ともあれこの一品、是非ともお試 しください。(調理・文責、中山郁) |