その百八十二 卵とじ煮のつくりかた |
1:材料の準備 |
(写真は三人分の食材です) 材料(一人分)豚肉、40グラム玉葱、100グラム 卵、60グラム 砂糖、8グラム 牛蒡、80グラム 麩、4グラム 人参、20グラム 醤油、30ミリリットル |
2:材料の切り方 |
豚肉は細切りとし、牛蒡はささがきにしてから水に浸してアクを抜きます。また、玉葱と人参は千切りにしておきます。なお、麩は水に浸してふやかしてから水を搾り、卵は割ってよくかきまぜておきます。 |
3:肉を炒める |
鍋に豚肉と少量の玉葱を入れて肉が色付く程度に炒めます。 |
4:具を煮込む |
続いて具材が浸る程度の水を鍋に入れてから牛蒡、次に人参を入れて煮ます。 |
5:味付け |
牛蒡と人参に火が通りはじめたら玉葱を入れ、砂糖、醤油で味付けをします。 |
6:卵を入れる |
さらに麩を入れ、煮上がったときに卵を流し込み、手早くかきまぜて火をと めれば完成です。 |
7:完成 |
備考
(注)季節により茄子、独活、せり、三つ葉の類をもちいるのも良いでしょう。
軍隊調理法に紹介されている料理の特色は、あまり調味料を用いず、図材の持ち味を最大限に生かす点にありましょう。本品も砂糖と醤油だけしか用いませんが、それだけに、肉のダシと野菜のうまみが存分に引き出されているるということが舌から理解されます。自宅で少量を作ってこれだけの美味しさですから、もっと沢山の材料を用いる兵隊屋敷(聯隊)の炊事場―日華事変前までの、まだ平和な時代の―で作られたものは、さぞ美味しいものだったのではないでしょうか? (調理・文責、中山郁) |