平成十五年五月二十六日
その三十 塩焼き
熱 量 九十カロリー
蛋白質 三十・二〇グラム
材料(一人分)
生魚 :百五十グラム(鯛が標準)
食塩 :少量
大根おろし:二百グラム
醤油 :一・五ミリリットル
調理
生魚は大魚なれば一人一個ずつの切り身となし、
小魚なれば内臓を取り去り、
いずれも食塩を表裏にふりかけまぶし置き、
金網にならべて魚焼き器に入れて焼くか、
または金串にさして火にかけ、
まず身の側(切り身の場合)より焼きはじめ、
七分通り焼けたるとき裏返して焼く
(一尾付けの小魚の場合は裏を先に焼く)
備考
1:焼き魚に火の通りたるを鑑定するには:
イ:切り身の中にて厚目のものを選び、指頭にて圧し、中まで弾力があるもの。
ロ:骨を剥がして跡が赤くないもの。
ハ:止むを得ざる場合は、厚き部分を割って見る等の方法により、
生焼けのものを分配すべからず。
2:火が起こりて焦げ過ぎるときは:
火に灰または食塩をふりかけて火を沈めつつ焼くべし。
3:串にさして焼き上げたるときは:
火より下ろしてすぐ串を捻り置くべし、
しからざれば串に魚肉が付着し抜け難く、かつ魚肉がこわれて見栄え悪し。
4:魚の表は軽く焼き、裏の方は火の通るまで焼くべし。
5:塩魚の塩分強きものは前夜より塩抜きをなし、
右要領によりて焼くべし。
6:付け合わせとしては大根おろしのほかに菜びたし、
または野菜の胡麻和え等を可とす。
※注:魚の表とは、頭を左に腹を手前にした状態のこと。