栃木県護国神社資料館


印緬方面方面戦没者 斎藤巳代三命・斉藤光命のご遺品

斎藤巳代三命・斉藤光命のご遺品。経歴はこちらを参照してください。

ご遺影
斎藤巳代三命ご遺影

ご遺品の手紙
ご遺品の手紙


斎藤巳代三命から実家への便り

暫らく御無沙汰致しました皆様其後お変わり無き事と思います。 自分も兼之の名宝共に待望の試練に到着愈志気旺盛にて軍務に精励致し居ります故御放心下さい。 新宅の光兄三年振りにて会い共に飲み語らい遠く故国を離れ感慨無量なるものがありました。 黒石の富雄君、逆面の桜井甲一郎氏皆元気です。椰子繁り櫻花咲き居り雪降り居りて春を迎へし此の地、 佛教国ビルマは一面おとぎの国であり、英政府の圧迫下に未開の姿を、生活を営んで居りようが如実にうかがはれます。 土民は全幅的皇軍に協力して居ります。これより○○に向かいます。 尚何れの言をや要するに戦はんのみそして勝たんのみです。 御返事を下さる時はビルマ派遣軍弓六八二三部隊片桐隊の宛名でお願いします。 多忙で無作法勝になると思います近所地域の皆様に宜しく御願奉候


斉藤光命から、斉藤巳代三命の留守宅への葉書

(一枚目)
拝啓時下酷寒之折柄御家内御一同様益々御壮健にてお暮しの事と存じ候。 其の後は絶えて久しく御無音に打ち過ぎ折り居り候へど 小生至極元気にて軍務に精励し居り候へば 他事乍ら御休心被下度候御令息巳代三君とは聯隊到着と共に会見その奇遇を喜び合ひ候。 異郷万里の地に於て図らずも身内に会ひし時の心境充分に御推察被下度候

(二枚目)
爾来二ヶ月程同所に於て楽しく共にハリ切り居り候へど 八月不幸病を得て入院致し 候早速にも御通知をと思ひ居り候所巳代三君は皆様の御心配を憂へ通知無用に致され度との希望に候へば そのままにて毎日懸念致し居り候へど 此の程(十二月中旬)全快現在は勇奮第一線活躍致し居り候 因みに小生は九月中尉に巳代三君は十二月少尉に任官致し候間共に御慶び被度下候




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