東部ニューギニア戦線慰霊巡拝案内−ウエワク地区−
栃木県護国神社資料展示室 中山郁4:カウプの学校−柴田中尉とソマレ首相−
昭和19年、船舶工兵第9聯隊(上陸用舟艇部隊)の柴田幸雄中尉は、現地住民宣撫の任を帯びてウエワク東方にあるカウプ(コープ)に赴任し、カウプ一帯の部族の宣撫にあたりました。また、彼は協力してくれる村人へのお礼のため、酋長の賛同を得て学校を建て、子供たちに数や初歩の日本語、英語の教育を行いつつ、植民地からの独立を説きました。その教え子のひとり、当時8歳のマイケル・ソマレ少年は、後にパプアニューギニア独立運動に身を投じ、1975年(昭和50年)、独立後初代首相に就任しました。柴田中尉(キャプテン・シバタ)の教えに感謝の念を持ったソマレ首相は、PNG独立後に在日大使館を通じて、当時宇都宮市で飲食店を営んでいた柴田氏を探しあて、昭和60年、念願の再会を果たしました。
柴田氏(左)とソマレ首相
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